相続税 2.相続財産の範囲
1. 相続財産
相続税のかかる財産には、被相続人の死亡の日に所有していた現金・銀行預貯金・株式・公社債・貸付信託・土地・建物・事業用財産・家庭用財産・ゴルフ会員権など一切の財産が含まれます。
2. みなし相続財産
被相続人の死亡に伴って支払われる退職金や生命保険金などは、本来の被相続人の財産ではありませんが、相続税の計算上では相続財産とみなされます。
日本の保険業法の免許を受けていない外国の保険業者と締結された生命保険契約又は損害保険契約に係る保険金も、みなし相続財産に含まれることとなります。
3. 3年以内に贈与を受けた財産
相続人が相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産は、相続財産に加算されます。
ただし、贈与税の配偶者控除・住宅取得等資金の非課税の特例を受けた財産については、加算されないこととなっています。
4. 相続時精算課税制度選択者の課税財産
この制度を選択した場合の贈与財産は、贈与時の価額で相続時に相続財産に加算されます。
5. 贈与税の納税猶予を受けた非上場株式
納税猶予を受けた非上場株式は、贈与時の価額で相続時に相続財産に加算されます。
6. 非課税財産
「相続税 1.相続のしくみ」を参照してください。
7. 相続財産から控除できる債務
相続が開始した時に、現実に存在していた借入金などの債務のほか、未払いの税金、お通夜や葬式にかかった費用は債務控除として相続財産の価額から差し引くことができます。ただし、法事や香典返しの費用は葬式費用に含まれません。
日本税理士連合会編 平成23年9月1日現在の法令による